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【サッカーを理解していない日本人】“本当”のサッカーは、ボールは全く重要ではない

今回のカタールワールドカップも、試合ごとに多くの意見が飛び交っていました。

選手のワンプレーに対してや、戦術や気持ちの問題。

様々な人が様々な意見を持ち発信する。

それはとても素晴らしいことだし、本気で挑んでくれた代表選手を賞賛することも、結果や戦い方に対する批判をすることも、両方あっていいし必要なことだと考えています。

その内容で、その国の「サッカー」に対する考え方が見えるわけですが、やはり、このままでは日本は強豪国になることはないと思ってしまいます。

例えば、鎌田選手の寄せの甘さからの失点シーンもいろんな議論が交わされていますが、そのワンプレーに対していくら議論したところで、今後チームが強くなることはないということは、何となく分かることだと思います。

もちろん、そのワンプレーだけでなく、大会を通しての印象があるのも分かっていますが、それはあくまであなたが見ていた範囲の話であって、鎌田選手が1試合を通して、大会を通してどう考えていて、どのような選択を優先してプレーをしていたのか、走っていたのかは、おそらく見ようとすらしていないと思います。

一旦話を変えて、メッシの話をしましょう。

メッシは世界のどの選手よりも歩いている印象があるでしょう。

ロナウドも守備をあまりせず、ゴール前で待ち構えているイメージがあります。

そのようなプレーに対して、世界中の人は常にその2人を世界トップだと評価し、日本はその姿を批判する。

もちろん、結果を出すことと、世界中が評価をすることから、批判をしながらも最終的には賞賛の言葉を添えます。

でも、おかしくないですか?

世界中が評価するのに、日本人は自然と批判の心が生まれる。

それは、日本人が「本当のサッカー」を理解していないからです。

もちろん全て憶測になりますが、メッシはなぜ歩くのか。

今大会のサウジアラビアの敗戦後、負けが許されないアルゼンチンでしたが、メキシコ戦のメッシは、守備に走るシーンがありました。

メキシコ戦に勝利した後、ポーランド戦でグループリーグ突破を確信したメッシは、これまで以上に無駄に走ることをしていない印象にありました。

さて、あなたはどう考えますか?

メッシは自分の能力と役割を完璧に把握し、今大会の目標と現在の状況、試合中の状況の全てを考慮して最善の選択をしているのではないでしょうか。

メッシやロナウドは誰よりも得点能力が高く、サッカーというスポーツにおいてそれが一番大切だということを理解しており、自分が最も得点を決めやすい状態を作るために常に考えながらプレーをしているはずです。

さて、2人について話してきましたが、これはあくまで「点取り屋」の話であって、サッカー全体の話ではありません。

サッカーは、11人でゴールにボールを入れるスポーツです。

もう一回言います。

サッカーは、11人でゴールにボールを入れるスポーツです。

当たり前に感じますか?

でも、日本人のほとんどは理解していません。

ドリブルがうまいからサッカーがうまい?
チームのために走るのが一番?

そんなことはサッカーが強いこととは全く関係ありません。

いいですか?

サッカーは11人でゴールにボールを入れることが目的であって、うまくある必要も、全員がチームのために走る必要もありません。

ゴールさえ決めれればそれでいいんです。

そのための手段として、技術やフィジカル、戦術があり、それは根本を理解していなければ効果的に機能することはありません。

常に博打のサッカーをし続けることになります。

でも、今の日本はそれでしか戦うことができません。

その中で今大会はベストであり、それがハマって結果も運良く重なったということです。

鎌田選手に戻ると、ボールの近くのプレーに目が行きがちですが、「11人の立ち位置」が試合を作っています。

あくまでボールの近くにいる人は「ボールの近くにいる人」であって、他の全員も同じ重要な役割があります。

鎌田選手がボールと全然関係ないところで、立ち位置を常に気にしながらポジションを取り、幾度となくピンチの種を作らせなかった局面も数えきれないほどあったはずです。

これは他の選手全員にも言えることです。

日本中の人が、11人対11人でやっていることを、本当の意味で理解できた時、強豪国になる可能性が生まれます。

その「感覚」というのは、無意識のうちにプレーに反映されます。

それが今の世界との差です。

まずは、「日本人はサッカーを理解していない」ことを認めることからではないでしょうか。

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